小麦粉の膨化調理  スポンジケーキ

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小麦粉を主材料とする膨化調理には、(1)化学膨化材(ベーキングパウダー:BP)、(2)イーストによる膨化、(3)気泡による膨化、(4)蒸気圧による膨化がある。本実験では卵の泡とベーキングパウダーを用いてスポンジケーキを調製し、膨化に及ぼす調製方法の違いや膨化剤の働きについて比較検討する。

実験方法

試料 小麦粉(薄力粉)50gx4、卵50g(1個分)x4、グラニュー糖50g、BP1g、牛乳40g
器具 ボール(大、小)、ハンドミキサー、秤、シリンダー、木しゃもじ、竹ぐし、オーブン、体積測定用具(あわ粒)、プリン型9個、パラフィン紙
条件 A:小麦粉50g、全卵50g、砂糖50g、牛乳10g
B:小麦粉50g、全卵50g(卵白と卵黄に分ける)、砂糖50g、牛乳10g
C:小麦粉50g、全卵50g、BP1g、砂糖50g、牛乳10g
D:小麦粉50g、全卵50g、砂糖50g、牛乳10g

操作

(1) 小麦粉(CはBPと一緒に合わせる)と砂糖をふるっておく。

 小麦粉をふるう(361KB)
(2) プリン型にパラフィン紙を敷き、内側に薄くサラダ油を塗っておく。
※それぞれの型の重量を計っておく。

 プリン型にパラフィン紙を敷く(673KB)
(3) A(A1〜A3) 卵50g(1個)と砂糖50gをボールに入れ、ハンドミキサーを用いて泡立てる(共立て法)。
泡立て器からたらした卵の泡で線が引け、盛り上がった状態(中速で3分くらい)まで泡だったら牛乳10gを入れ、軽く混ぜる。

 卵を共立てする(798KB)
ふるった小麦粉50gを泡立てた卵のボールの上に軽く振り入れて混ぜる(10〜15回くらい)。

 小麦粉を混ぜる(1.8MB)
A1〜A3のプリン型にこの調製材料できるだけ均等に3等分に流し込み、生地重量をはかり記録する。

 プリン型に流し入れる(1.3MB)
(4) B(B1〜B3)卵白33gをできるだけ硬く泡立てたら砂糖30gを加え、さらに泡立てる(別立て法)。
卵黄17gに砂糖20gを加えてクリーム状に混ぜ、泡立てた卵白のほうへ加えて、牛乳10gを入れ、軽く混ぜ、
(3)と同様の操作を行う。

 卵を別立てする(2.5MB)
(5) C(C1〜C3)卵 50g(1個)をボールに入れ、砂糖50g、牛乳10gを入れてよく混ぜる。
そこへBP入りの小麦粉50gを振り入れて混ぜ(10〜15回)、(3)と同様の操作を行う。
D(D1〜D3)も同様の操作を行う。

 材料をいっしょに入れて混ぜる(2.2MB)

(6)
生地の入ったプリン型A1〜D3まで12個を180℃に予備加熱したオーブンで20〜25分焼く。

 オーブンで焼く(742KB)

仕上がり具合は竹ぐしを刺して調べ、20分放置する。
重量を測定し、加熱による重量変化を調べる。

 重量の測定(973KB)
(7) A,B,C,Dのスポンジケーキの中心部を(厚さ約10〜15mmの四角形)切り、レオナーがあれば、円柱型プランジャー(直径10mm)によりテクスチャー測定(硬さ、凝集性、ガム性)する。
さらに切り口の状態を観察し、硬さ、香り、口ざわり、総合的なおいしさについて、パネルの人数を定め、順位法によりクレーマーの検定(※)を用いて官能評価する。

 切り口の状態(1.4MB) 

実験結果(例)

A B
ふくらみはほぼ均一。
やわらかく弾力がある。
ところどころ”すだち”がある。
ややかたい。
C D
均一にふくらんでいるが、
やや重曹のにおいがする。
”すだち”が多い。
かたい。
★撮影協力:徳島文理大学 人間生活学部 田村研究室